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葛はじめ
昨日6月17日
葛 今シーズン初採取
54本

毎年 札幌祭りの初日から採り始めようと決めているのですが 今年はまだ蔓が伸びておらず、14日には採取できず、この日になりました。

手稲に工房を構えた年から採り始めた場所ですが、年々良い蔓が採りにくくなっています。北海道にも葛は生えているといえど、その量は本州の比ではありません。私が毎年よく伸びたものを軒並み採ってしまうから、充分に体力をつけることが出来ずにヒョロヒョロとした蔓しかつけられなくなってしまうのでしょうか。 葛は生命力が強いからと、無頓着に過ぎたのかもしれないと この数年を省みました。葛の伸び方や蔓のつけ方を、気をつけてもっとよく観察せねばなりません。

ススキで作った室の中の葛の蔓
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ススキもまだ あまり伸びていないので背丈が小さい分、量が必要、頑張ってあちこちと行き、集めました。葛もススキも 良い状態になるにはあときっと1ヶ月くらいかかりますが、すると北海道の短い夏は終わりに近づきます。夏が終わると葛も終わる。気の抜けない2ヶ月です。

アイヌ民族が繊維として利用してきたエゾイラクサは初冬に、ツルウメモドキは厳冬期に採取するのだそうです。葛とは季節が真逆、それに煮たり発酵させたりせず 雪の力を使います。何とも北海道らしい。

葛布はやはり本州のもの、北海道で採取するには色々の事の ちょっとの無理が必要です。なんとか 少しでも自分の体と植物とそれを取り巻く環境への負担少なく良い蔓が取れるようにするべく、採取場所に広がりを持たせたり、作業の工程を工夫したり、知恵を絞りながらの 毎年です。

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今年も良い繊維が取れますように



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by watanabeshino | 2017-06-18 22:10 | 葛苧 | Comments(0)
角帯地 キナ(kina/草)
キナ(kina/草)
角帯地

約 10.5cm × 407cm
78g

緯糸 葛
経糸 絹(主にビス糸・未精練)
染め 赤麻(アカソ)、藍(灰汁建てによる)、藤、団栗(ドングリ)、フキノトウ

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黄色×青=緑
赤×青=紫
といったような、実際に使っている糸と視覚的心理的に見える色の違いが興味深い帯となっています
上の写真 遠目で見ると何となく灰色に見えますが、糸の一本一本は比較的鮮やかな色です
多色が合わさると彩度が落ち、灰色に
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この帯のタイトルは「キナ」アイヌ語で草という意味です
緑の糸は一切使っていませんが、チラチラと緑が見えます
なので「キナ」
色々の色=土、水、太陽の光、空気、虫や微生物 それらがあって、初めて芽を出す緑です

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端は結んであります
仕立てても良いですしそのまま使って頂いても良いかもしれません
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このあたりはなんとなく紫に見えます

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端は全く違う色味になっています
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こちらの帯は、良いご縁をいただきました。
大変ありがとうございます。
お気付きの点などありましたら、ご連絡ください。
末長くお使いいただけますように。














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by watanabeshino | 2017-06-02 11:57 | 葛の帯 | Comments(0)



織/葛の糸と葛の布
by 雪草