糸の強度の確かめ
葛の繊維から布になるまで、特にその強度のチェックを3度しています。誰に教わったということではなく、自然とそうなりました。

1度目は葛苧(くずお・繊維の状態)を裂く時
2度目は績む(裂いた葛苧の端と端を結ぶ)時
3度目は織る時

写真は糸を績んでいるところ。左側が裂いた葛苧で右の茶櫃に入っているのが長い糸になった葛の繊維です。

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葛の糸は地に生えていた時の状態によって質が均一ではなく、強い弱い、硬い柔らかい、いろいろです。私はあえてそれらを分けることはしていませんが、布にした時に後々弊害が出そうなくらいに不都合なものはやはり避けています。また、おそらく葉の根元にあたる部分などだと思いますが極端に部分的に切れやすくなっているところもあり、そういう場合は切って結び直しています。
そうしたチェック&補強を、繊維から布になる間に3度、しています。

葛の糸には撚りをかけていません。これは遠州地方に古くから伝わる方法です。葛の糸の特徴である光沢をより美しく出すために、実用面での強度を多少犠牲にしたのではないか、とは織元がおっしゃっていた言葉なのですが、葛の糸に撚りをかけるとそれは絹糸と見紛う程に綺麗ですし糸もとても強くなりますが、葛の糸の面白さや特長が失われてしまう、と私も思います。ですので、不本意な破損のないように、糸の強度には少し神経質になります。


北海道における葛布の帯は、といったって今の所は私しか織っていないのですが、まだまだ作る人と使う人が共に育てていく段階だと感じています。もちろん、だからといって不確かなものを作っている、という訳ではありません。葛布の帯自体は古くからあったようですし、衣服として利用されてきた古い歴史もありますし、現在静岡の数件の織元でも葛布の帯は生産されています。しかし、それほど多くの人が使っているわけではありませんしそう多く売られているわけでもありません。ましてや、北海道産の葛の繊維のものは私の織ったもの数本以外はまだ世に出ていません。ですから、見たことがない、という人が大半で、ゆえに、耐久性や使い方、扱い方に不安を抱く方も多いと思いますし、使う人の使い方によっては色々の予想外の違いが出てくることもあり得ます。

葛布の帯をお使いの方、特に私の織った葛の帯をお使いの方とは、長く長く関係を保って、扱い方をお知らせしたり、いろいろの長所短所を伝えていただきながら、不具合があればその都度相談しながら改善しながら、共に歩んでいきたいと、今、葛の糸を作りながら、そんなイメージを抱いています。

私の織った葛の帯が手元にある方で、もしも気が向きましたら、ご一報いただき、使い心地やご感想などお聞かせいただけましたら幸いです。また、何かの不具合がありましたら、ご相談に応じたいと思います。











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by watanabeshino | 2017-01-25 14:41 | 制作に関して/雑感 | Comments(0)
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