色について
色が好きです。植物による染めをやっているのもきっとその色味が好きだからだと思います。しかしその根底にあるのは、「出た色を活かす」であって、「出したい色を出す」ではないということを、常々考えています。いえ、その前に、その色味が好きだからと植物による染めにこだわっている点では「出したい色を出す」でもあるのかもしれません。しかしそもそも植物相手に自分の出したい色を出そうと思うのが随分とおこがましいというか、それはそもそも無理だろう、植物や糸に対しても随分と無理がかかってしまうだろう、と思うのです。植物から色を取り出す、その過程に妥協せずに出た色ならば、私はそれこそが素晴らしいと思うのです。そうして、そのような過程を踏んで出た色を、最大限に活かす。そのための努力を怠らない。

 ところで、私は、「出したい色にこだわって出す」ことと「出た色を生かすことにこだわる」ことの優劣とか正誤などを問うている訳ではありません。自分が何を根拠に何を選択して何をやっているか、自分で分かっているかどうかということです。「自分の納得に妥協しないでものづくりをする」という点にこだわることさえ放棄しないならば、全て結局は同じことだと思います。

「キナ(kina/草)」 角帯地
緯:葛  経:絹生糸
染:ふきのとう、蓬、玉葱皮

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by watanabeshino | 2015-04-03 10:28 | 制作に関して/雑感 | Comments(0)
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織/葛の糸と葛の布
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